アートノト │ 東京芸術文化相談サポートセンター

東京都

アーツカウンシル東京

2020年度

五十音順
掲載内容は2020年時点のものです。

芸術文化創造活動の担い手のためのキャパシティビルディング講座2020年度

我妻恵美子 

あがつま・えみこ

舞踏家

■受講を終えて

助成金はどうやったらもらえるのだろう、といった軽い気持ちで参加した講座でした。毎回の講座はとても濃い内容で今でも何度もノートを見返し、反芻しています。これから社会とどのように関わっていくのか、長い間団体に所属していた私は井の中の蛙でした。何でも吸収してやろうという気持ちで臨み、問い続ける日々が続いています。今回、アーツアカデミーでさまざまな背景を持った皆さんに出会えたことは大きな宝でした。モニター越しではありますが、日本にはこんなにも真剣にアートと向き合っている方々がいるのだととても良いエネルギーをもらっていました。自分の努力ではどうすることもできない事態に見舞われるときも、このアカデミーの場があるからこそ自分を奮い立たせることができました。心より感謝申し上げます。ありがとうございました。

■レポートタイトル

個人がアーティストとして
自覚を持ちながら踊り続けるために
―大地に足がついた実践戦略―

秋山きらら

あきやま・きらら 

スパイラル、株式会社ワコールアートセンター、「身体企画ユニットヨハク」 主宰

■受講を終えて

今年はすべてオンラインで講座が開かれるということで、普段の生活習慣であれば参加できなかったであろう本講座に、参加できたという恩恵を享受しつつ、オンラインで学び、繋がり、考えるということに想像以上に苦心したこともまた事実である。しかし事務局の方をはじめ、休憩時間や様々なツールの使用などフォローが手厚く、全国から参加する仲間と半年間最後まで駆け抜けることができた。また、充実した講師陣から語られる言葉は自分の実践と照らし合わせ咀嚼して初めて身になることが多く、そもそも聞いているだけでは頭を通り抜けていってしまうので受動の姿勢では身につかないとも感じた。今まで知らなかった武器をすぐに使い物にできるとは思わないが、こうして共に学ぶ仲間と考える時間を共有し、実践にすぐに活かせることにとても感謝している。

■レポートタイトル

みんなの創発の場をつくるために
ーコンテンポラリーダンサーを使い倒し、コンテンポラリーダンスの関係人口を増やすには―

石川絵理

いしかわ・えり

特定非営利活動法人シアター・アクセシビリティ・ネットワーク 事務局長

■受講を終えて

わたくしは、自身の「耳」が機能しないことにより生じる様々なコト―いわゆる“ろう文化”の中で生きています。この講座では講師のお話だけでなく、通訳の介在により自分自身の言語(手話・文字)で皆さんとお話できるのが嬉しく、講座の時間が毎回楽しみでした。このアーツアカデミーで一番面白かったのは、全国各地の受講仲間との“ミーム”を確認できたことです。オンラインならではの良さが存分に発揮された講座だったと思います。TA-netを廣川と立ち上げ、共に走ってきてもうすぐ10年になります。このアーツアカデミーで得た情報も共有し、戦略レポート執筆時も細かな助言をいただきました、深謝。今回の受講にあたり、特に情報保障面において様々に心を砕いてくださった関係者の皆様、気遣ってくださった仲間たちに厚く御礼申し上げます。

■レポートタイトル

多言語の意味を変える政策提案型戦略

石川幹洋

いしかわ・みきひろ

有限会社人形劇団京芸 制作部、特定非営利活動法人日本ウニマ(国際人形劇連盟) 国際委員

■受講を終えて

全ての回を通して、刺激的な講座でした。講座を実際に受けるまでは、回によっては自分にとって興味があるところ、興味のないところが分かれていたのですが、興味のないところにこそ今後の活動のヒントが隠れていることが多く、それを探り出すのに必死になりました。他の参加者のみなさんと話すのも刺激的でした。レポートを書くのはとてつもなくしんどかったです。結局は自分の意識と抱えてる問題とか興味からはなかなか離れられず、より多角的な視点を持って過ごすべきだったと思います。

■レポートタイトル

ゆるやかな運動としての人形劇団
―「再」集団化と人形劇の未来に向けて―

井上尚子

いのうえ・ひさこ

美術作家、愛知県立芸術大学非常勤講師

■受講を終えて

パンデミックの経済的影響を受け、活動の方向性を模索する中、アーツアカデミーを受講でき嬉しく思いました。オンラインでの受講は、リアルの対面と異なり、コミュニケーションの育み方に慣れない事もありましたが、毎回工夫を凝らした講座と講師陣の幅広い知識による指導から、新たな視野と思考プロセスを学ぶことができました。また、様々な地域から距離を超えて、多分野で活動する人たちと一緒に受講でき、個性豊かな経験と知識を織り交ぜたディスカッションを重ねる時間はとても貴重な機会になりました。そして、今まで後回しにしてきた活動の経営基盤の見直しと再構築に目を向けることができました。コロナが明けて、実際にみなさまと会える時を心から楽しみにしています。有難うございました。

■レポートタイトル

アートが日常に内在化する文化を作るために
―「においの記憶」のアート活動の取り組み―

大川智史

おおかわ・さとし

吉祥寺シアター(公益財団法人武蔵野文化事業団) 副支配人・制作担当

■受講を終えて

霧の深い森の中でたった1人遭難してしまったような、前も見えない、どちらに進めばこの霧の中から抜け出せるのかもわからず、怖くて叫びそうな思いをそのままぶつけるように、応募用紙に志望動機やレポートを書きました。合格通知をいただいた時は「よく合格できたな」と正直驚きました。そこから7回の講座、そして最終レポートを書き終えて、「参加させていただけて本当に感謝しています」という気持ちでいっぱいです。今もまだきっと僕は森の中にいます。でも、講師の皆様、ファシリテーターのお2人、運営をご担当くださる皆様、そして、魅力的な活動をされている他の受講生の皆様から、道を切り拓くための道具や、前に進む勇気、そして自由をいただきました。自分なりにここから前に進んでいきたいと思います。その先でまたお会いしましょう。

■レポートタイトル

舞台芸術の当事者を増やす

大橋悠太

おおはし・ゆうた

俳優・演出家・脚本家、QoiQoi(コイコイ)主宰、Theater apartment complex libido:所属 俳優

■受講を終えて

今回受講させていただき、最大の収穫は自身の《現在地》や《目指すべき場所》を言語化するためのロジックや思考するツールを得られたことです。組織の中で暗黙の了解や当たり前と思っていた事も言語化して見える形で話し合ってみると、解釈や想いに微妙なグラデーションがあることに気が付きました。組織の使命と自分の使命は違っていいのだと理解して心が少し楽になったと感じています。日々動き続ける中で時間を設けるのは難しい時もありますが、自分たちが何をしたいのか、何のためにアートをするのかを今一度考え、頂いたツールを元により長いスパンで、戦略的に自分たちの活動を見直すことが出来そうです。講座を通して頂いたモノをガンガン使い倒していきます! ありがとうございました。

■レポートタイトル

小規模団体が公的支援に頼らず
持続可能な活動をするための施策

大原とき緒

おおはら・ときお

映画作家、プロデューサー、経理、NPO法人独立映画鍋 正会員、西日本豪雨災害支援Donation Theater ファウンダー

■受講を終えて

アーツアカデミーを受講して、オンラインだから参加できた人たちとの出会いは大きかった。引っ込み思案だけどオンラインだから参加できた人。東京から遠く離れた場所に住んでいるけれど、オンラインだから参加できた人。小さいお子さんがいる人。彼らとは、オンラインじゃなかったら、出会えなかったと思う。口下手や引っ込み思案と言う人たちの制限時間を過ぎても、これだけは話すんだという場を読まない、枠の中におさまらない強さ。テクニックではない、借り物や流行りの言葉ではない自分の言葉の強さ。それをわたしは今回、発見したし、わたし自身、自分の言葉を持っているということを教えてもらった。やはり自分の言葉で語る方が強いし面白い。

■レポートタイトル

声をあげられない人たちの声をとどけるために
ー治験者のエネルギー・トライアンドエラーの先に見えてくるものー

唐川恵美子

からかわ・えみこ

診療所と大きな台所のあるところ「ほっちのロッヂ」文化環境設計士

■受講を終えて

当初、受講の決め手は財源確保やファンドレイジングの手法を学びたいという思いでした。公共文化施設に従事する中で、自治体の予算に依存した経営や、大型の呼び物興業を主としていたためにコロナ状況下で地域に存在感を示しきれない文化施設のあり方に疑問を持ち民間に転身したものの、資金獲得の考え方も手法もまったく違うことに戸惑っていました。講座を通して、「お金のはなし」だけでなくビジョンづくりや社会へアピールするためのロジックも学ぶことができ、これまでの思いや考えが整理され、大変助かりました。また、講座の内容を同僚にも共有することで、仲間の思いや価値観をふまえた企画の方針をつくるきっかけも生まれ、今後の展開が楽しみになってきました。毎回深い内容を準備してくださった関係者の皆さま、ありがとうございました。

■レポートタイトル

医療福祉業界と協働すれば安泰?
ーケアの文化拠点づくりにおける経営戦略とアートマネジメントの役割ー

小林みゆき

こばやし・みゆき

ソマティクス教育者、パフォーミング・アーティスト、社会福祉法人 昴 まちこうばGroovin(障害者芸術文化普及事業身体表現担当)

■受講を終えて

コロナ禍で予定していた制作地へ移れなくなり、準備していた仕事、展示イベントの無期延期に戸惑う中の受講でした。幸運にもスタックした埼玉県北部の障害者芸術文化活動普及事業に携わることになるも、新天地にて障害者福祉と芸術という異分野に携わる方々との仕事を身体表現を担当するものとしてどう提案し、進めていくか決めかねていました。幸運にも講座内でもこの表現活動の自立について触れる講座があり、これまで疑問に思いながらも目を背けていた事項をクリアにできました。馴染みのない障害者福祉分野での制作、発表は結果として自身の表現活動の自立自体をも問い直す契機となりました。今後は、いただいた知恵をもとに継続して活動をします。

■レポートタイトル

新・移住者であるパフォーミング・アーティストは、日本の片辺土で自立可能か

佐塚真啓

さつか・まさひろ

絵描き、奥多摩美術研究所 所長

■受講を終えて

普段、接する事のない様々な分野で活動する方々に出会えると思い、今回このアーツアカデミーに参加させていただきました。色々な考え方に触れる事が出来、とても勉強になりました。グループワークなどの際の、オンラインという形でコミュニケーションをとる事の難しさと、自分が何者なのか自己紹介する事の難しさを痛感しました。講師の方々も受講されていた方々も、皆さんハッキリと自らの進みたい方向をもって進んでいる方々で、素敵だなと思いました。この度は、参加させていただき、ありがとうございました。

■レポートタイトル

競技としての「美術」を模索する。

竹内香織

たけうち・かおり

公益財団法人京都市芸術文化協会 事業課長、NPO法人京都子どもセンター 副理事長

■受講を終えて

「戦略レポートは、ぜひご自分のために書いてみて!」とのアドバイスを信じて、1年後の自分に贈るラブレターのつもりで書きました。夜中にCtrl+Zを繰り返しながら、モニター越しに出会った同期の皆さんのお顔や、講師のスライド・言葉、若林さん・小川さんの声や笑顔、事務局の皆さんの存在を思い出して、支えてもらいながら。そして、ありがたいことに現実の事業をともにすすめるチームの力を借りながら…。やっぱりこの事業が好きなんだなぁ。昼間の時間は、もっと厄介な財団という組織のキャパシティビルディングに向き合いつつ楽しい時間を過ごしました。これを読み返す未来も、私は誰かの「新しい窓」となっているでしょうか。

■レポートタイトル

“子ども×芸術・文化”のつなぎ手を点から線に
ー「ようこそアーティスト」の実績からー

丹治 陽

たんじ・はる

SPAC-静岡県舞台芸術センター 制作部 副主任

■受講を終えて

各回の講義がとても刺激的で、たくさんの気づきをもらえました。静岡にいる者としては、コロナの影響でオンライン開催となり参加することができたので、ラッキーだったと思うと同時に、こういう場を静岡にもつくりたい!と強く感じました。これがオンラインではなく対面だったら、もっと実りあるものだったろうと思うので。講義を受けていく中で、「私」を主語にして戦略レポートを書きたいと思ったのですが、深い迷宮にハマってしまいました。SPACという組織の外で自分に何ができるのか…この15年間、あまりにもそのことを考えなさすぎたな、と。戦略レポートでの提案を絵に描いた餅にせず、いつか皆さんとリアルで会えたときに良い報告ができるよう励みます。

■レポートタイトル

つながりをコーディネートする
ー私の分人主義的キャパシティビルディングー

鄭 慶一

ちょん・きょんいる

フリーランスのプロデューサー、制作

■受講を終えて

自分自身がもやもやと問題視しているものが改めてクリアになり、行動に移すことができました。正直なところ、問いだてや方法が正しいかどうかは、継続して調査・研究しなければわからないかもしれないという、中途半端な結果にはなってしまいましたが、これを機に活動の指針が具体的になったように思います。貴重な場と体験をありがとうございます。

■レポートタイトル

「分断」の可視化を。

遠山香織

とおやま・かおり

横浜能楽堂(公益財団法人横浜市芸術文化振興財団)

■受講を終えて

コロナ禍で厳しい状況におかれる劇場に何ができるのか、先が見えない不安と焦燥感で、いてもたってもいられない気持ちだったところで出会ったのが、このアーツアカデミーでした。Zoomでのグループワークという「新しい様式」に戸惑いつつ、これまで言語化してこなかったさまざまなトピックについて考えて話す体験は、貴重な時間でした。内容の濃い毎回の講義はもちろん、多様な分野で活躍されている受講生のみなさんと出会えて、とても刺激を受けました。アカデミーの内容は正直、まだ全部消化できてはいませんが、これからの人生がより充実するような種がいくつもあったように思います。この先、自分のペースで育てていければと思っています。

■レポートタイトル

劇場での古典芸能の体験をアップデートする
ーコロナ禍を通して考える、これからの古典芸能と劇場ー

野口桃江

のぐち・ももこ

音楽家・Ogen/blik 代表、MUSIFY 代表

■受講を終えて

社会にもう一歩踏み出そうとしている今、まさに必要としている情報がつまった素晴らしい プログラムでした。私にとって、この時期にアーツアカデミーに参加できたこと自体が課題 解決への第一歩だったと思います。 講座では、新しい概念や考え方に触れることができて、毎回、画面の前でワクワクしながら 有意義で刺激的な時間を過ごさせていただきました。モデレーターのお二人による場の作り 方も非常に勉強になりましたし、様々な立場で芸術に携わる他の受講生の皆さんのお話しを 聞けたことも大きな宝となりました。本当にどうもありがとうございました。

■レポートタイトル

ミームの垂直/水平伝播から考える音楽の未来

古元 道広

ふるもと・みちひろ

燐光群、(有)グッドフェローズ 制作、演劇制作者

■受講を終えて

講座が自分の本番と重なっているのは一回だけ、これはチャンスと思い応募しました。しかし、コロナ禍で現場でもデスクでも作業が一気に増えてしまって……インプットだけで精一杯、形にすることができず忸怩たる思いです。とはいえ、普段のそして長年の「当たり前」を新たな目で見つめ、思考と活動を多角的にとらえるための手がかりを得ることができました。これからは学んだことをさらに咀嚼しつつ、実践に活かしてしていきたいと思っています。講座は趣向が凝らされていて、グループワークはいつも時間が足りなくなるくらい、白熱していました。講師、ファシリテーターの話は新鮮で興味深く、運営の方々を含めたチームワークやスムーズな段取りにも唸らされました。様々な受講者からも刺激を受け、合宿に参加していたような濃密な時間が思い起こされます。

■レポートタイトル

制作者と舞台芸術界の現状、その先に向けて
ここでは、私の個性的な活動と経験に基づいて、「制作」の一面をクローズアップしています。
また、演劇についての話を基本としていますが、
舞台芸術界についてのことも多いため、演劇に限定しないという意味で「舞台芸術(界)」という言葉を使っています。

山口貴子

やまぐち・たかこ

中之条町アーティスト・イン・レジデンス2020キュレーター、アーティスト

■受講を終えて

2020年春よりフリーランスとして町役場主催の本事業を受託することになりました。2019年末よりCOVID-19の感染拡大が進行し、いつ事業中止に追い込まれるかもしれない状況で2020年5月事業実施を決断しました。多くの文化事業の担い手や、アーティスト達にとり、これほどまで不安定な年はなかったと思います。そのような状況で、アーツアカデミーの講師陣、若林さん、小川さん、スタッフのみなさまからの大きな愛と勇気にどれほど救われたかと感謝してもしきれません。活かしきれない自分にもどかしさを覚えつつ、本年に学んだことを今後もまだまだ変化の多い活動に合わせて実践し、次の文化事業の担い手へとリレーションできるよう整えたいと考えています。また、Zoom内で意見を交わし、共に学ぶ機会をみなさまと得ることができ嬉しく思っております。いつかお会いしましょう。

■レポートタイトル

待つための所作

弓井茉那

ゆみい・まな

ベイビーシアタープロデューサー、BEBERICA代表

■受講を終えて

「たすけてください」。アーツアカデミーを受講するきっかけになったのは、ニッチもサッチも行かないどん詰まりの状況をどうにかしたくて、友達に放ったこの一言からでした。そこから、アーツアカデミーの運営担当のON-PAM塚口さんをご紹介いただき、恥をしのんでいかに困っているかを話し、アーツアカデミーの存在を教えていただき、応募することになりました。アーツアカデミーの毎回の講座は、いつも背中を押されるような気がいたしました。一度に素晴らしいたくさんのメンターに会えるなんて幸せです。おかげで起業という、一世一代の賭けをする決意ができました。さぁここからが勝負です。「たすけて」ってなかなか言えないですけど、今回できたアーツアカデミーの同士に、メンターたちに言える人でいたいです。そして数年後にこのレポートを読み直した時に、この時の決意に恥じない自分でありたいです。

■レポートタイトル

法人化を通して、「あかちゃんと一緒にせかいをつくる」。

2020年度 芸術文化創造活動の担い手のためのキャパシティビルディング講座

活動報告書・課題解決/価値創造戦略レポート集

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2020年度アーツアカデミー / FY2020 Arts Academy