アートノト │ 東京芸術文化相談サポートセンター

東京都

アーツカウンシル東京

2021年度

五十音順
掲載内容は2021年時点のものです。

芸術文化創造活動の担い手のためのキャパシティビルディング講座2021年度

石崎竜史

いしざき・りゅうし

20歳の国代表、劇作家、演出家、俳優、ワークショップ講師

■受講を終えて

アーツアカデミーに参加できたこと、参加者のみなさんに出会ったことは、自分にとってまぎれもなく宝物であり、感謝の気持ちでいっぱいです。レポート作成にあたっては、ファシリテーターの小川さんから「堅苦しく書こうとせずに、ラフに書いていいですよ」とご助言をいただきました。喜びを感じる一方で、自分の勉強不足を痛感する半年間でしたが、この言葉に背中を押される形で、肩肘はらずにレポートを作成することができました。レポート内容は、過去の活動のまとめが大部分を占めており、今後の具体的な動きは模索中ですが、自分にできること、学ぶ必要があることを丁寧に見つめ直しながら、歩みを進めていこうと思います。このレポートを読んでくださった誰かと、演劇を通して出会えることを願っています。演劇、やっちゃいましょう。

■レポートタイトル

やっちゃえ、演劇。
―「みる」演劇から「やる」演劇へ―

歌川達人

うたがわ・たつひと

映画監督、Japanese Film Project

■受講を終えて

コロナ禍で紆余曲折あり関西に移住した私は、東京での対面開催では参加出来なかったと思いますので、オンライン開催の恩恵を大いに受けたように感じます。反面、他の参加者ともう少し交流したかったなあとも思います。
私の場合はJapanese Film Projectという団体を仲間と立ち上げたばかりで、「今後の活動や組織運営を考えていかねば」という段階でしたので、そんな私にはピッタリの講座だと思い申し込みました。講座内容は、文化の生態系、ファンドレイジング、ロジックモデル、評価、広報、ミーム、文化の公益性など、自身の活動とダイレクトに結びつき、改めて考えを深めてくれるような出会いに満ちていました。考えを整理し言語化する最終レポート作成の作業も、締め切りがあったのでなんとか頑張れました。

■レポートタイトル

映画界の労働環境&ジェンダー格差の改善に向けたブループリント

岡崎未侑

おかざき・みゆう

公益財団法人立川市地域文化振興財団 文化事業係 主事

■受講を終えて

約半年間、そうそうたる講師の方々からたくさんの学びを授けていただき課題に向き合ってきましたが、それ以上に、答えのない問いに向かい続ける覚悟を決めることに向き合う大切な機会だったと振り返ります。こんなにありがたい環境はないと感じます。まだ覚悟が決まったと言い切れない自分がいますが、講座の終了を新しいスタートと改めて捉え、苦しくも楽しい学びの時間を持ち続けたいと思っています。
いつも変わらず見守ってくださった若林さん、小川さん、手厚くサポートしてくださった事務局の皆様、関係の皆様に心より感謝申し上げます。そして、それぞれの舞台に真剣に向き合う受講生の皆様の存在に常に励まされました。本当にありがとうございました。

■レポートタイトル

新しい30年間のミッションをつくる
―市民オペラという文化の確立―

岡田庸子

おかだ・ようこ

公益財団法人岡山文化芸術創造 岡山芸術創造劇場 事業グループ 営業・広報担当

■受講を終えて

2023年9月に開館を迎える岡山芸術創造劇場に準備段階から携わる楽しみと同時に、広報として何をどうすればいいのか?という悩みを抱えて今回の講座に参加しました。講座を通じて、広報に関する考え方に加えて「ミーム」「ロジックモデル」など新たな知識を得、そして自分自身の思考の癖を自覚することができたことが大きな発見でした。つい「正解」を求めてしまいそうになるのですが、ワークの中で「今は正解を決めるのではなく、思考の道筋を模索する時間なのだ」とはっとすることがありました。これから劇場開館にむけて、たくさんの問いに直面することになると思いますが、そのたびにアーツアカデミーでの学びに立ち返って、真摯に向き合っていきたいと思います。

■レポートタイトル

劇場開館にむけての広報
―その先に、アーティストと住民がゆるやかにつながる社会を見据えて―

河野 遥

かわの・はるか

ヌトミック制作

■受講を終えて

舞台制作というキャリアをスタートして3年目を迎えた昨年、正直ようやく自分や目の前のことだけでなく、業界や社会に目を向けられるようになった気がします。同時に、現場制作を経て感じていた息苦しさや、表現者たちと思い悩んでいたことなど、あらゆる現場の壁を感じ始め、この講座へ応募しました。
約半年に渡る8回の講義で得られた知見は非常に有意義だったものの、今すぐ解決に導ける即効薬ばかりではなく、課題が慢性化する現場との両立が苦しい時期もありました。ですがこれから長い時間をかけて応用していける知識であることは、今、新たな企画たちを目前に既に感じています。コロナ禍という先行きが不安な時勢に、普段の仕事の範疇を超えて思考と時間を共有できる仲間がいたことも心強かったです。ありがとうございました。

■レポートタイトル

クリエイションの現場に携わる制作者のミッションとは何か
―看過されてきた課題に目を向け、新たなクリエイションの価値を創造する―

貴田雄介

きだ・ゆうすけ

熊本県立劇場 舞台技術グループ主任

■受講を終えて

舞台芸術についてきちんと学んだことがないことにずっと負い目を感じてきました。いつかどこかのタイミングで学びたいとおもいながら、目の前の仕事に追われてそんな余裕はありませんでした。講師の一人である大澤寅雄さんの呼びかけに触れ、アーツアカデミー受講を志しました。
育児休業で職場から少し離れていたことも動機の一つでした。現場での仕事は出来ないけれど、学ぶことは出来るかもしれない。
約半年間、様々な分野の専門家である講師の方々と、それぞれの場所で志高く学んでおられる同志の仲間たちとのセッションを通して、毎回新しい発見があり、また勇気づけられ励まされてきました。
あっという間に終わってしまい、今はもの寂しい気持ちですが、これから自分の持ち場で精一杯働きたいとおもっています。みなさま、ありがとうございました。

■レポートタイトル

自分が感じるモヤモヤを言語化して他者と共有することの可能性

近藤未佳

こんどう・みか

外務省 大臣官房文化交流・海外広報課主査(出向元:国際交流基金)

■受講を終えて

自分がいかに限られた世界で文化芸術分野と関わっていたか、講座を受講するたびに実感しました。講師の皆様による講座はもちろんのこと、オンラインでの実施で地方在住の参加者の方々との出会いにも恵まれ、多様な背景と生活に根ざした経験豊かな他の受講生たちからコメントいただけたことは今後の大きな糧となりました。何より、講座直後の「もやもやタイム」や、講座の乾燥へのレスポンス、レポート作成の際の事前相談回など、コーディネーターや運営スタッフの皆様による丁寧なフォローアップには感謝の気持ちでいっぱいです。自分の考えを言葉にしてフィードバックを受けることの重要さと有り難さを実感する日々でした。いま目の前には今後の課題が山積みですが、この貴重な経験を生かしてゆきたいと思います。本当にありがとうございました。

■レポートタイトル

評価を通じて風通しのよさを求める

神保治暉

じんぼ・はるき

演劇作家、演出家、拡大するアートチーム「エリア51」代表

■受講を終えて

自身の演出作品『胎内』『カモメ』の創作と並走しての受講は、体力勝負であったと同時に、再構築され続ける自身との鬼ごっこであった。エリア51とは何か、文化芸術とは、私自身が求めているものは何か、といった根源的な問いを向けられる刺激的な講座の中で、確かな出会いがあった。それは「変化し続ける」というたった一つの真実との出会いだった。「組織の形にゴールはない」「社会や文化は日々変わる」などの慣用化された啓発文句も、講師による「生きた言葉」として私に気づきを与えた。そう感じられたのは受講生や講師、アーツカウンシルのスタッフ、みんなが現在進行形で頭を抱え、文化芸術の未来について共に悩む姿を目の当たりにしたからだろう。私の文化的共在空間には今、仲間がいるという強い実感が立ち上がっている。

■レポートタイトル

エリア51と持続発展への2つの航路

関口智子

せきぐち・ともこ

編集、ディレクション、omusubi不動産 企画・広報チーム マネージャー、松戸市「科学と芸術の丘」ディレクター

■受講を終えて

文化芸術に敬意と興味を持ちながら、業界にいたわけではない私が芸術祭のディレクターという立場を務めさせてもらうことになりました。プロジェクトマネジメントは経験があるものの、アートマネジメントとはどういうものかという学びを得たいと思い受講させていただきました。その芸術祭と受講期間が重なりながらも全て参加した自分をまずは褒めたいと思います笑。この講座を理由に「これが大事だからやってみようよ」と、メンバーを巻き込んで改めて議論するキッカケを作ることができました。また非常によかったのは、文化芸術に携わる講師や受講生、そして運営のみなさんが同じような悩みや課題を感じつつも、その価値や可能性を心から信じて取り組む環境が居心地よく、分野は違えど改めて「こんなに仲間がいるんだな」と思えることが嬉しかったです。

■レポートタイトル

まちは誰のものか。
文化芸術と民官学協働のまちづくり

高山健太郎

たかやま・けんたろう

株式会社artness代表取締役、アートプロデューサー、キュレーター

■受講を終えて

2021年4月、地域のアートプロジェクトのプロデュースを行う会社を創業しました。しかし新型コロナウィルスの影響によって思い描いたように事業が進まない状況に直面しました。これまでの経験は地域を訪れる来訪者に対して、アート鑑賞や文化体験を提供するものだったため、外出自粛の長期化の影響から、事業を考え直す必要に迫られていました。社会に求められる新しい事業を悩んでいた時に本講座に出会い、講師によるレクチャーや受講生との対話から、各地の現場の課題を知り、文化芸術の創造環境の向上に取り組みたいと考えるようになりました。ファシリテーターや事務局の皆さんに背中を押して頂き、これから挑むべき道筋が今ははっきりと見えています。コロナ禍で考え続ける貴重な機会を与えて頂いた本講座に関わる全ての関係者に感謝します。

■レポートタイトル

日本唯一のアートの仕事に特化した就職フェア
「ART JOB FAIR」
―文化芸術活動の創造環境を支える雇用・人材育成の課題解決を図る―

鳥井由美子

とりい・ゆみこ

舞台制作者、「わが街の小劇場」劇場主

■受講を終えて

私の活動や、自分が管理している劇場はお金のことにはかなり無頓着にやっていて、利益を上げようという気はほとんどない状態です。ただ、このキャパシティビルディング講座を受講する中で資金調達のことや広報戦略を学びましたが、そこから解ったことは、単にやみくもにお金やファンを集めるということを求められてはいないということです。メリットデメリットがどうだから世の中ではどういう位置付けになるのかとか、本当のファンやターゲットにフォーカスを当てることが出来るなど、状況を整理することへと繋がるスキルが身に付くことが解った。さらに、いずれも内向き(プライベート)になりがちな活動を外向きに(パフリック)変えていくことができる効果があると思いました。

■レポートタイトル

人々の暮らしも芸術活動も、等しく大切にされる環境を作りたい

永田直子

ながた・なおこ

公益財団法人岡山文化芸術創造 岡山芸術創造劇場 事業グループ 制作・学芸担当

■受講を終えて

オンライン実施のおかげで、岡山にいながら、情報格差を感じず学ぶことができました。ともに受講した皆さんのお話や、意見交換も、とても刺激になりました。今それぞれのフィールドで、これからに向けて進もうとしている人達の考えや行動力に元気づけられた気がします。昨今の情勢下と自身の環境の変化で、新しい生活に戸惑う中、今後を切り開く希望に感じました。岡山芸術創造劇場の開館に向けて日が近づいていきます。この時代に、岡山にとって、いろんな人にとって、豊かな場所になりますよう。私ができることを一歩ずつ踏みしめて、楽しんでいきたいと思います。

■レポートタイトル

芸術と福祉のまざりで起こる相互作用への妄想、その企み
―新しい創造の場・岡山芸術創造劇場でこれから起こること―

端野(松谷)真佐子

はたの(まつたに)・まさこ 

「文化芸術×共生社会プロジェクト」実行委員会 事務員

■受講を終えて

全国各地から参加者が集まったことで同じ課題に取り組む仲間との出会いにも恵まれ、大変勉強になりました。労働問題、ジェンダーギャップ、ハラスメントといった課題解決をテーマにすることも考えましたが、何かが変わるのは「幸せを期待する時」だと思い、アプローチの仕方を変えました。文化芸術という共通点を持つ私たちは互いに理解し合い、業界だけでなく社会を変えていけると信じています。中間支援は機関という発想を超えた「支え合いの仕掛け」と位置付けました。そこでは今、生きづらさを感じている人たちも担い手として求められることと思います。恥ずかしながら、レポートをまとめきれないこと自体が、私の未熟さ、取り組むべきことを示してくれたので、宿題が山積みです。この場で励まし見守ってくださった皆さま、ありがとうございました。

■レポートタイトル

共生社会の実現に向けた文化芸術活動の中間支援について検討する

平松隆之

ひらまつ・たかゆき

株式会社うりんこ 公演事業部長、名古屋学生演劇祭アドバイザー、日本学生演劇プラットフォーム理事

■受講を終えて

人生を振り返ると、私はいつも誰かに見守られ、応援され、支援を受けながらここまで来たのだなとつくづく思う。そんな私も気がつけば、人生の折り返し地点を過ぎてしまった。あの時お世話になった人達に何か恩返しができるとすれば、自分が受けた恩を今の若者に返すことだけである。それが、かなっているかどうかは分からないが、この講座を通じて、その思いを再確認することができた。自分の利益の最大化だけを考える社会は地獄だ。そして、巷にはそのような情報があふれている。経済も政治も生活の一部でしかなく、本当に大切なことはもっと別のところにある。今回、切実な課題を持った仲間とオンラインながらも一緒に過ごした時間は、私が社会を知るためのもう一つの窓となった。只々感謝しかない。「恩返しは順送り」である。

■レポートタイトル

全ての地域の学生演劇にスポットライトを!
―挑戦するものが応援される社会に―
―日本学生演劇プラットフォームの再組織化に向けて―

松浦正和

まつうら・まさかず

可児市文化創造センターala 顧客コミュニケーション室

■受講を終えて

およそ5カ月間、現場と往復しながらのキャパビルでモヤモヤと考える日々。様々な視点からの講座によって、自分たちの組織でどこが明確で、どこの掘り下げが足りないのか把握することができました。劇場としての事業フレームは決まっているけれど、そもそも今の事業フレームはミッションに結びつく最適なフレームなのか、と問いを立てることができました。一旦今のフレームを外し、対象である「人」を軸にしてフレームを考えた時、もっとできることがあるのではないかと。これは組織としてだけでなく、個人として自分の人生を振り返り、今の自分がやるべきことは何なのか、問うこともできました。仕事として、プライベートとして、今回の提案がどこまで具現化できるかわかりませんが、無駄にしないよう猪突猛進に走れるまで走ってみようと思っています。

■レポートタイトル

文化芸術を活用した社会処方パート1
生きづらさを感じている子どもたちへ「体験」と「人とのつながり」を
―個性を活かせる居場所づくりを目指して―

三富章恵

みとみ・ゆきえ

NPO法人アーツセンターあきた 事務局長

■受講を終えて

キャパシティビルディング講座の募集に、SNSのタイムライン上で接した時、これは受けるしかないと啓示を受けたような心持ちで、一気に受講動機書を書き上げて提出しました。組織づくりをどうしていくかについて悩みを深め、ビジネス書を読んだり、経営コンサルタントに相談したりを繰り返しながらも、セオリー通りに組織をつくることが今の組織の創造性や可能性を狭めてしまうのではないかという懸念をもっていました。
講座の中では多様な専門家からのインプットを得て、それを消化し自身の思考をさらに深めるプロセスにアドバイザーやスタッフの方々が丁寧寄り添ってくださり、また受講生のコメントや情報提供に刺激や気づきをいただくことができました。このタイミングに講座に出会うことができて良かった、の一言に尽きます。

■レポートタイトル

アートNPOが持続可能な組織でありつづけるために

2021年度 芸術文化創造活動の担い手のためのキャパシティビルディング講座

活動報告書・課題解決/価値創造戦略レポート集

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2021年度アーツアカデミー / FY2021 Arts Academy